【誠(10代後半男性)の声】 誰よりも楽しむ・頑張る(2022年9月) 

最初に八おき塾に入った時の私は、不安でいっぱいでした。なぜなら、その前にもいろいろな病院に行ったり、前に進もうと勉強をしに学習塾に行ったりしましたが2週間ぐらいすると行けなくなってしまうからです。理由は、体が動かなくなったり、過呼吸になったりして、休むしかない状態になります。休んでしまった事に対する罪悪感で「次こそは行かないといけない」と思ってしまいます。その結果、さらに不安になり症状が悪化します。そして行けなくなってしまうのです。なので八おき塾に入ったはいいものの、またすぐにやめてしまうだろうと思っていました。そして例のごとく二週間ぐらい経った日のこと、八おき塾に行こうとしても、体がうまく動かなくなりました。「やはり私は立ち直ることは出来ないんだ」と思い打ちひしがれていた私を、わざわざ鳥巣さんが迎えに来てくれました。そして体が動くようになるまで、待ってくれて、一緒に八おき塾まで行きました。私はこのことがとても嬉しかったです。今まで通っていた精神科は、大勢の人を見なければならないので、どこか作業的な部分があり、何か隔たりのようなものがあるように感じました。しかし鳥巣さんはしっかり私に向き合ってくれ、本気で治そうとしてくれているという気持ちが、私には伝わりました。なので私はちゃんとその気持ちに応えようと思いました。

しかし2年もの間この病気に苦しんでいたので、治そうと思う反面多分一生治らないんじゃないのかと、この頃の私は思っていました。ですが、この悩みは、すぐに解消しました。その理由は、元気に働いている卒業生の方々に会ったからです。卒業生の方々と話す機会を頂けたことで、この病気を治すことができるとわかりました。また、この人たちのようになろうという明確な目標を定めることもできました。

そして私は目標をある程度定めることができたので、それに向かってどうしていけば良いのかを考えました。考えた結果自分ができていないことを見つけて、それをどう解決するのか試行錯誤することです。例えば、学習塾に毎回通うことができていなかったので、なぜ通えないのか、いろいろ考えました。すると私は、予習復習を完璧にできていない不安から、塾に行く事に対して抵抗があるとわかりました。そのためにあえて、何もせずに塾へ行き、自分自身に「完璧じゃなくていいから続けることが大切」と言い聞かせながら続けていくうちに、徐々に塾へ行くハードルが下がり、塾へ気軽に行けるようになり、慣れてくると予習復習も出来るようになりました。
多分私は「最初から全力で物事を頑張らないといけない」と考えていることが多く、その結果自分を自分で潰してしまいどんどん悪い方へ進んでいったのだと思います。ですが、自分のモットーは、全力を出すことなのです。たとえ何があってもこれは変えたくなかったので、考え方を少し変えてみる事にしたのです。「今までのように最初から全力を出して努力する」のではなく、「少しずつ段階を踏んで努力する」ようにしたのです。少しずつ頑張っていくことをふやしていけば、前者よりも安定して長期的に頑張り続けることができ、結果として後者の方が高いレベルまで到達することができると考えたからです。このように考え方をすべて変えるのではなく少し変えることによって、様々なことができるようになりました。また、成功ばかりでなく時には失敗したこともたくさんありました。ですが、失敗したことをプラスに考えることで、何度も挑戦することができました。

今の私は、病気になる前のようにたくさんの友達に囲まれて順風満帆な生活は送れていないし、まだまだ精神的に未熟な部分や、同年代の人たちとの差は、2年間成長できていなかったので、とてつもなくあります。しかし、私のことを見捨てず助けてくれた家族や友達、今まで見えていなかったし病気になっていなかったらこんなにも自分のことを大切に思ってくれている人がいることに気づけていませんでした。まだまだ、課題はたくさんありますが、私はこの病気になった2年半苦しい思いをしてきた分、八おき塾で教えてもらったことを生かしこれから先誰よりも人生を楽しみながら、誰よりも頑張っていきたいです。

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