【トミー(20代後半男性)の声】2年半で変わったこと(2021年6月) 

私が福岡わかもの就労支援プロジェクトに入って約2年半が経過しました。今思えば長い月日が経ってしまいましたが、この月日の中で明確に変わったところは、自立して生きていくという覚悟ができたことです。

プロジェクトに参加したのは、3年留年して大学を卒業後、半年程度たった頃でした。当時は中学の頃から悩まされ続けてきた対人恐怖症のせいで就職活動もできず、自分の将来を完全に諦めてしまっていました。そんな中、あまり乗り気ではなかったのですが、親から勧められてコーチングを受けながら一人暮らしを始めたのでした。
しばらくすると、少しずつ何かしないと・・・という気持ちが湧いてきて、空港でバイトを始めました。けれども人付き合いが苦手な私は3カ月しか続かず、その後コーチングにも行かなくなって、また実家に引きこもってしまったのです。

しかし、鳥巣さんがわざわざ実家まで来て相談に乗ってくれたお陰で、少しずつ自信が付いてきて、正社員の面接を受けに行ったり、バイトを始めたり出来るようになっていきました。またこの時ぐらいから、少しずつ将来への不安を覚えるようになりました。
今思えば、この気持ちがでてきた辺りが転機だった気がします。今までは、引きこもることによって現実から逃げ、将来の自分などどうでもよいという気持ちでしたが、プロジェクトに参加して社会と接点を持つようになり、このままの自分では駄目だという焦りが出てくるようになったのです。もちろん、もうすぐ30代になってしまうという年齢的な焦りもあったと思いますが、コーチングを受けながらバイトなどを行う中で、自分の現状をはっきり認識し、現実感がでてきたことが大きいと思います。

最近働いた派遣の仕事では、自分が一番苦手な電話対応がありました。人と関わるのを避けてきた私にとってはとても辛く、結局1ヵ月で辞めてしまいました。今までの自分だったら、ここでまた引きこもってしまうところですが、すぐに期間工の面接に行くといった行動がとれるようになりました。
大学を卒業した当時は、勉強もろくにしてこなかったくせに、プライドだけは高く、大学を卒業してまでこんな仕事は嫌だと完全に社会を舐めていました。しかし今は、自分に出来ることを行うということが何よりも大事で、引きこもって頭の中で考えるより、少しずつでも行動し続けることが大事なんだと身を持って理解しています。
これからは、期間工(工場のライン)で働きながらお金を貯めて、正社員を目標に頑張ろうと思っています。性格や対人恐怖などが改善されたわけではありませんが、自立して生きていきたい、成長したいという意欲が湧いてきたことが、明確に違う点です。

今、引きこもっている人に言いたいことは、頭で考えても何も変わらないということです。何か少しずつでも、行動することでしか、きつい状況から抜け出すことはできないと思います。そのためには一人で解決しようとするのではなく、コーチングを受けるなど、第三者の支援を受けることも大きな助けになると思います。
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