【S.M(10代後半男性)の声】気持ちを新たに(2020年6月)

福岡わかもの就労支援プロジェクトに参加して6カ月。今年から大学1年生です。大学では建築を専攻していて将来は建築関係の仕事に携わりたいと考えています。また、大学では勉強だけでなくバイトやサークル活動など、色んな事にチャレンジしてみたいと思っています。
今でこそ、こうして将来について考えることが出来るようになりましたが、プロジェクトに参加した当初は過去に足を引きずられ、前を向ける状況ではありませんでした。

元々一人で何かを達成することは得意でしたが、人の気持ちを考えて行動することが苦手で、得意な勉強で結果を出すことで自分を保っていたところがありました。
しかし中学で部活の部長をしたとき、部員にうまく指示を出したり、周りの気持ちを考えてまとめたりすることが出来ずに一人で責任を抱え込んでしまい、その頃から精神的にきつくなっていきました。
徐々に得意だった勉強も集中できなくなり、行きたい大学があって浪人しましたが、全く勉強する気は戻らず家でダラダラと過ごしていました。たまに外出しても歳の近い人達が大学等で楽しく過ごしているのを見ては、「自分は何をしているのだろう」と虚しくなっていました。

そんな時、母親の勧めでプロジェクトを知り、自分もこのままでいけないと、思い切って通うことを決めました。 始めは何をするのだろうと不安でしたが、とにかく目の前のことを一生懸命取り組むことに集中しました。出荷センターでは食事作りや出荷作業を通して、自分で決断して進めていくことを沢山経験しました。
また、面談では過去の失敗や自分自身と向き合ったり、本当はどうなりたいかを須貝コーチと一緒に探りながら、少しずつ自信を取り戻し、自分で自分の道を選ぶことの喜びや責任、決めたからには頑張るという気持ちを学びました。

そうして過ごすうちに「独りよがりの考え方をしていた」「一人で多くのことを抱え込んでいた」ということにきづき、自分は決して完璧な人間ではないと受入れることができるようになったことで、初めて人を頼れるようになり、積極的にコミュニケーションもとれるようになりました。
今では心にゆとりも生まれ「自分にとって楽しいことはどっちだろう」という基準で色んなことを判断できるようになりました。やってみたいことも自然と浮かんでくるようになり、これからの人生は、楽しく前向きに過ごしたいと思っています。

6カ月間、僕を支えて下さった須貝コーチをはじめ鳥巣さん及び他のコーチの方々、そして陰で見守り応援してくれた両親に心から感謝しています。本当にありがとうございました。

最後になりますが私の経験が、人生でつまずき、立ち止まってしまっている方々の「一歩を踏み出す後押し」になることを何よりも願っております。人生はきっとよくなりますよ!
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